2021年09月11日

yashimanどらいびんぐすくーる 〜初心者脱出・ブレーキ編〜

以前公開した"yashimanどらいびんぐすくーる"を読まれた方、ありがとうございました。まだお読みではない方、ぜひ一度お読みいただき、薄い内容にガッカリしていただければと思います。

これから何回かに分けてお送りする"初心者脱出・〜〇〇〜編"は、そろそろもう少し上を目指したい」「yashimanをやっつけたい」「あいつは何年やってるんだ!」「そろそろ引退しろ!」「水虫治せ!」などという、向上心の高い初心者ドライバーさんに向けてお送りする記事となります。もちろん、向上心がない方にもピッタリです。また、もし出版社様から書籍化がされるようなことがあれば、たちまちカップ麺の蓋に丁度よいと評判になり、爆発的に売れ残ることをお約束します。

さて、記念すべき第1回は、初心者の方が特にミスをしやすい"ブレーキ"に焦点を当てていきます。yashimaから初心者の方を見て感じたことや、私自身がどのような失敗をしてきたかを題材とし、できるだけ分かりやすくご説明するつもりです。

どうか、この記事が多くの初心者ドライバーの目に留まってレースシムを楽しむ手助けとなることを、そして、少しでも筆者が持て囃されることを切に願うばかりです。

なお、世の中には誰に教わることなく速く走れてしまい最初からyashimaより速い方もいらっしゃいますが、そんな方はこんな記事を読んでる場合じゃないですよ!早く次のステップに駆け上がっていってください。


初心者ブレーキは"早め、長め、柔らかめ"がオススメ
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私は、ブレーキはレースで走る上で最も必要な技術だと考えています。また、ブレーキの上手いドライバーはおしなべてトップドライバーであると言っても過言ではありません。そして、レース後のリプレイ鑑賞会などで見ていると、初心者ドライバーのコースアウトやスピンの殆どはブレーキ時に関連する場面となっています。

逆にいえば、ブレーキさえしっかりできればすぐにでも初心者脱出できると言えるでしょう。

そんな初心者や私に多いブレーキミスの一つが、上の画像のようにコーナー進入時のブレーキで止まれず、そのまま外側のサンドトラップに消えていく姿となります。この場合、大抵は制動距離が足らずに止まれなかったり、ブレーキを強く踏みすぎてフロントタイヤをロックさせてしまい、ステアリングを切っても曲がっていかない状態になっていたりします。そして、この手のミスを犯す初心者ドライバーの大半は、ギリギリまでブレーキを我慢した上でブレーキを強く踏もうとしているように見えます。

もしかしたらこのブレーキをされる初心者の方は、お知り合いの上級者に「ブレーキはガツンと(=素早く/強く)踏んでじんわり離せ」と教わったのかもしれません。確かにこれは多くのドラテク本でも推奨されているブレーキ方法であり、タイムアップなどを狙う上で中級者以上には必須のテクニックといえます。

しかし、これまで長年リアル/シムドライバーの走りを見てきた私としては、これを初心者ドライバーが何の予備知識も経験もなく行うには少々ハードルが高く、ブレーキへの理解や技術が不足していることが多いのではないかと感じています。

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上手い人がブレーキを強く踏むのには、制動距離、荷重移動、タイヤの使い方など様々な理由が存在します。また、レース中にはこのような場面で少しでも横のクルマよりも前に出る必要があり、上位を狙うドライバーには必要不可欠なスキルとなっています。

ですが、これはあくまで”タイヤがロックせず確実かつスピーディーな操作が可能であれば”のお話。例えば、最近始めたばかりの初心者ドライバーが見様見真似で同じことをすると、グリップが保てずにタイヤをロックさせたり距離不足でオーバーシュートしたりしてしまい、その先にはクラッシュという残念な結果が待っていることもしばしばあります。

もちろん、これは練習を重ねることで上達も望めることですが、よほどの天才でもない限り一朝一夕でマスターできるものでもありません。また、仮にブレーキに全神経を集中させて上手く止まれたとしても、今度はブレーキ後のステアリングやペダルワークなどの操作が上手く繋がらず、安定的なタイムを残すことは難しくなります。

それでは、初心者の方がブレーキで無理なく止まることができ、タイヤをロックさせず、安定的にタイムを残せるようになるためには、一体どうしたらよいのでしょうか。

私は初心者の方には、
「早め、長め、柔らかめ」
のブレーキをオススメしたいと思います。

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これは考えてみれば当たり前なのですが、"早め"にブレーキを踏んで制動距離を"長く"取り、ロックしない程度にじんわりと"柔らかく"ブレーキを踏めば、誰でもコーナー手前での確実な減速が可能となります。ブレーキ時の周囲の状況に左右されることも少なくなりますし、タイヤロックによるスピンも起こらず、距離不足によるオーバーシュートも避けることができます。

また、時間に余裕のあるブレーキでは、周辺車両の確認、シフトダウン、ステアリング、アクセル操作にも余裕が生まれるので、スムースでミスのないコーナリングが行いやすくなります。もちろんタイムは少し遅くなるかもしれませんが、スピンやクラッシュで数十秒を失うことから考えれば大した損失ではありません。

そうして、このブレーキで走行距離を重ねれていればそのうちに「ここはもう少しブレーキ頑張れそう」とか「加速に向けてこういうブレーキの方が良いかも?」と、"自分で考える走り"ができるようになっていきます。そうなれば、ブレーキに関してはもう初心者脱出が間近に迫っていると言っても過言では無いことでしょう。

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余談ですが、「早め、長め、柔らかめ」のフレーズは、私の大好きな家系ラーメンのお好みをイメージしており、これを心がけていればいつでも美味しいブレーキにありつけるという寸法です。ちなみに私は少食なので、(味)濃いめ、(油)多め(麺)硬めで、味玉とチャーシュートッピングに豆板醤とにんにくを効かせてライス(中)を追加する程度なのですが、何故か年々ワイドボディ化が進みダウンフォースの増加が止まりません。不思議です。

"早め"のブレーキングポイント
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「ブレーキをどこから踏み始めるか」というブレーキングポイントは、ブレーキ時に誰もが考えることでしょう。そして、例えば上級者が100m看板付近でブレーキを踏んでいるとしたら、それを真似したくなるのは人情というもの。しかし、これで自分も速くなれるかと思いきや、同じように踏んでいるつもりでも同じように止まれないパターンが多いのは上述した通りです。

そこで私は、初心者の方には上級者の1.2倍ぐらいの距離からのブレーキを目安にすることをお勧めします。

例えば、上級者が100m看板ぐらいでブレーキを踏んでいるとしたら、自分は120m看板ぐらいでしょうか。ちょっとだけ早めにブレーキを踏むことで、いつでも安全止まれる走りを身に着けましょう。もちろん、これはおおまかな目安であり、比較的速度が遅くてブレーキが簡単な車種ならもっと短くても良いですし、バンクからの出口など難しいコーナーなら距離を長くする必要があることでしょう。

当然ながら、早めのブレーキではタイムロスという大きなデメリットが発生します。上で例に挙げた20mの場合には、時速200kmで走るとおよそ0.36秒のタイム差が生じてしまいます。

でも、この20mのブレーキを我慢すれば0.36秒が無条件で縮まる…というわけでは決してありません。それは、ブレーキング中にはコーナー立ち上がりに向けた荷重移動、姿勢制御、ダウンシフトなど様々な操作が要求されるためであり、初心者の方の場合はこの0.36秒を使ってコーナーへの体制を整えることにより、むしろ走りが向上しタイムが安定することがあるからです。

ブレーキングポイントの取り方は自身の技量に大きく左右されます。上級者は確固とした技術に基づいて、いかにブレーキを短くするかを考えますが、初心者はまずはしっかりとブレーキで止まることを覚え、目の前のコーナーを着実にクリアしていくことが重要です。

"長め、柔らかめ"のブレーキング
"ブレーキを踏めば荷重移動が起こる"ということは、この記事をご覧になる方にはことさら説明の必要はないことでしょう。ただし、初心者の方にとっては、この荷重移動こそがスピンやミスを引き起こす原因でもあります。

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こちらは先日行われた「HG4 EVO @ 富士」での、私のブレーキログの一例となります。上の2本線がブレーキの強さ(%)を、下の2本線がその時に掛かった前方向への荷重(G)を示しています。

上段の青線は自己ベストを計測したラップのブレーキです。荷重も短時間でフロントに乗っていて、ターンインに向けて準備が素早くできています。一方、赤線のブレーキは他車とのバトル中ということもあり、青線の約25m手前からブレーキを踏み、ブレーキも柔らかく踏んでいます。

このレースでの赤線のラップは青線に対し2秒ほどラップタイムが遅くなっており、この1コーナー進入だけでも0.5秒程度のタイムロスが発生しています。しかし、下段の荷重移動を見ていくと、ブレーキの強さに沿って荷重もゆっくりと前に寄っていることがお分かりいただけると思います。

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ブレーキ時の荷重移動は、シーソーの関係に例えると理解しやすいかもしれません(厳密には違うのですが、ここではそう考えます)。そうすると、ブレーキ時にフロントタイヤの荷重が増えれば増えるほど、ホイールベースの中心を支点としてリアタイヤの荷重は減っていくことになります。

これを踏まえてもう一度上のログを見てみると、青線のブレーキではフロントへの荷重移動が急激に行われているため、リア荷重も急激に抜けていることになります。この時、ドライバーには適切なブレーキ力の配分や素早いシフトダウンとブリッピング、姿勢制御などのスムースな操作が要求されており、もしここで少しでもバランスが崩れると瞬時にスピンモーションに移行してしまう危険を秘めています。

しかし、じんわり踏んでいる赤線のブレーキでは、ブレーキングポイントを早め制動距離が長く柔らかめのブレーキが行われたことにより、リア荷重が急激に抜けることは無く安定したブレーキングとなっています。こうなればもう荷重移動はそれほど怖いものではなくなり、むしろこれをコントロールする術を身に着けることができれば、コーナリングの味方につけることすら出来るようにもなります。

初心者ドライバーの多くは、ブレーキ時に必要なステアリング調整やシフト操作などの素早い操作スキルが身についていないため、強めのブレーキによる急激な荷重移動は大きなリスクを負ってしまいます。そう考えると「早め、長め、柔らかめのブレーキ」は、初心者の方が安全にレースを行う上において決して悪いことではありません。ブレーキに難しさを感じている方は、まずは余裕のある柔らかいブレーキを覚え、慣れてきたら少しずつ制動距離を短くしてタイムアップを図ると良いでしょう。

レース中のブレーキ
レースでは、他車との位置関係で思うようにブレーキが踏めない、もしくは突発的にブレーキが必要になる場面が出てきます。ここでは実例を挙げて、レース中のブレーキに関する注意点をまとめてみます。


この動画は以前、谷間鯖で行った「突発!Legends Cars @ Donington park」でのyashimaのオンボード映像です。こちらを再生するとヒート2のバトルシーンから始まり、ここでyashimaはバトル中のブレーキ操作を誤り、前方車両(stgthさん)に追突してしまっています。このケースに限らず、バトル中はどうしても前後車両との距離が近く、接触してしまう危険性は自ずと高くなりますが、これは明らかにyashimaのミスによって発生しており、未然に防ぐことができたインシデントとなります。

それでは、この接触はどうしたら防げたのでしょうか、改めて検証してみましょう。

状況を整理すると、この時のyashimaは前方車両と1周前からテールトゥノーズとなっており、上手く行けばストレートエンドで追い越せるのではないか?と考えながら追いかけていました。そして、このストレートでは車体を真後ろから半分横にずらして前方車のミラーに車体を映して精神的に揺さぶるような動作をし、ブレーキングポイントではオーバーテイクには少し届かない距離であるのにも関わらず、通常と同じ位置か、或いはさらに奥でブレーキを踏んでいます。これらの一連の動きは、あとで冷静になって見直すとオーバーテイク下手なドライバーの見本市のようで、少なくとも3つの点で改善が必要となっています。

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第一に車間距離。これは車種にもよりますが、大抵の後方車両はスリップストリームで前方車両よりも加速しているため、仮に全く同じブレーキングポイントでブレーキを踏み始めたとしても、後方車両のほうが少しだけ止まりにくくなります。今回の場合は、前方車両との車間はあまり余裕がないので、1台分はラインを横にずらしておく必要がありました。長年レースシムをやっているyashimaですが、この時はそれが全くできていません。

二つ目は判断ミス。この接触の直前を見てみると、私は少し早めにブレーキを踏んでいるにも関わらず、それを一瞬リリースしてブレーキ位置を少し奥にしようとしています。今となってはこの時のことは思い出せないのですが、おそらく私は咄嗟に「早すぎたかも?」という心理が働き、ブレーキ位置を元に戻そうとリリースしたのだと思います。もし、この時に判断を誤らずブレーキを踏み続けていれば、この追突はきっと回避できたことでしょう。

そして最後にブレーキングポイント。この時、私は通常ラインよりも右にずれたことによってブレーキングポイントの目印である左側の看板が見えなくなっており、これが二つ目の判断ミスに繋がる遠因にもなっています。これはコースにもよりますが、もしオーバーテイクを仕掛けるポイントが分かりやすい場所があれば、そのような場所では事前に別のブレーキングポイントの目印を見つけておく必要があったのです(のちほど詳しくご説明します)。

バトル中にはブレーキでは単独走行よりもやるべきことが増えており、通常よりもミスをしやすくなってしまいますしかし、このようなミスは上級者でも稀に起こり得ることであり、初心者の方はさらに危険性が増してしまいます。そして、このような事故を未然に防ぐには、ブレーキにはいつも以上に余裕を持って望むという姿勢が重要です。周りをよく見て対戦相手の動きを察知し、自車のスペースをしっかり確保することにより、事前にトラブルの芽を摘むことができるようになるのです。

上の動画ではyashimaの悪例をお見せしましたが、谷間鯖の配信動画では上級者による多くの好バトルも見ることができます。お暇なときにでも動画をご覧になり、バトルの参考にしてみてください。

ブレーキングポイントの見つけ方
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初心者の方に限った話ではないのですが、走っているうちにブレーキングポイントが分からなくなったなんてことを聞くことがあります。これは車体の状態変化(タイヤグリップダウン、車体ダメージの影響など)によることもあるのですが、多くの場合はブレーキングポイントの目印があやふやだったり、目印にするものが一つだけだったりすることが原因となります。

リプレイ鑑賞会などでは、ラバーの濃淡や路面の色等を目印にしているというお話を聞くことがあります。確かに、rF2のラバーはブレーキングポイントにおいて濃くなり、またコース上の一番見えやすい部分に出現しますので、一見するとブレーキの目安にするのにうってつけなように見えます。

しかし、レースでは多くの車両が何度も同じ場所を走るため、レース中にはラバーの色が他と同化してしまうことがあります。また、時間経過によって路面反射が変わりラバーが見えなくなってしまうこともありますし、雨が降るとラバーが流れて無くなってしまうこともあります。よって、ラバー、土埃、タイヤマーク、建物の影などの、レース中に変化しやすいものはブレーキの目印にするには避けたほうが良いといえるでしょう。

大抵のサーキットでは、減速を要するコーナーの手前には距離看板が設置されています。また、看板はなくても目安になる白線が路面に描かれていたり、コーンなどが一定間隔で置いてある場合もあります。このような場合は、距離看板やオブジェをブレーキングポイントにすることで問題はないことでしょう。

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また、このような分かりやすい目印が無い場合や雨で視界が悪い場合には、できるだけコースに近いコース外の物体を目印にすると良いでしょう。例えば上の画像では、距離看板は左側のフェンスに取り付けてありますが、自車の位置がいつもと異なる上に前方車両の水飛沫もあり、距離看板を正確に視認することは難しくなっています。このような時は、視界が開けやすいコースの反対側の右側のフェンスや建物、縁石の切れ目などを目印にすることが必要です。

レース中は他車やタイムに気を取られるので、ブレーキングポイントを新たに探し出すのは非常に困難です。よって、レース前のプラクティス/予選/WU中には距離看板と一緒に周囲の景色も把握しておき、特に雨が予想されるレースや長時間の耐久レースなどでは、予め予備の目印を探しておくことをおすすめします。

なお、あまりに早すぎるブレーキタイミングは自身のタイムを極端に遅くするだけでなく、後ろを走るドライバーにとってはブレーキテスト*になってしまうことがあります。ご注意ください。
*ブレーキテスト:ブレーキングポイントの遥か手前でブレーキを踏み、直後を走る車のミスを誘う妨害行為。殆どのレースで禁止されています。

ブリッピング
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さて、初心者ドライバーのブレーキ時のミスでもう一つ多く見かけるのが、シフトロックによるスピンとなります。シフトロックとは、エンジンのバックトルク(エンジンブレーキ)が駆動輪のタイヤ(主にリア)グリップより強くなり、リアタイヤがロックしてしまう現象を指します。こちらの画像の黄色線のように「フルブレーキ中に突然リアがブレークして操作不能になった」場合の多くはシフトロックが原因であり、そんな時にぜひやってほしいのが”ブリッピング”となります。


こちらは、DTMやFormulaEで活躍するRene Rast氏による、ポルシェカップ(シーケンシャルシフト)でのペダルワーク映像となります。この動画のようにブリッピングではクラッチは使わず、左足でブレーキを踏みながら、右足でシフトダウンと同時にアクセルを煽ります。

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上図はとあるGTカーのギア比とシフトイメージとなります。こちらを見ても分かるように、低速ギアと高速ギアでは黒線で書いてある使用回転の差が異なり、特に3→2→1速あたりのギアでは回転差が大きく、駆動輪のグリップ安定性を損ねてしまう原因となります。このような時にとても役に立つのがブリッピングというドライビングテクニックであり、シフトダウン時に下のギアに回転をあわせることにより、滑らかなダウンシフトとグリップ維持が可能になるのです。

でも、最近レースシムを始めたばかりの若い方がこれを知らないのは無理もない話。というのも、最新のGTカーなどにはオートブリップ機能が標準搭載されているため、現代ではブリッピングは必要のない技術になりつつあるのです。

しかし、オートブリップは2000年頃のシーケンシャル/パドルシフター車には存在しなかった機能となり、そのような車種でのレースでは必須テクニックとなります。また、例えば入門フォーミュラ車両では、ドライバー育成のために敢えてオートブリップが搭載されていない車種もあり、まだまだ習得が必要な基本テクニックの一つとなります。

さて、「現代車ではブリッピングは必要ない」と書きましたが、全く使用できないテクニックでもありません。

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こちらは私が実際にSTGT2021Rd.2富士のレース中、1コーナーで実際に行ったシフトダウンの一例となります。GT500GT-Rにはオートブリップが標準搭載されているため、本来ブリッピング操作は必要がありません。しかし、この時私はブレーキは左足で一定踏力を維持しつつ、6速から2速までは通常のダウンシフトを行いながら、1速にダウンシフトする際に少しだけ間を置いてシフトダウンを行い、その際には必要ではないはずのブリッピング(2段目の緑線)を行っています。これは3から2速に落とした時に少し回転数が高すぎたためにリアに不安定さを感じ、1速に落とす瞬間にブリップで回転数差を埋め、シフトロックによるスピンモーションを未然に防ぐために咄嗟に行った操作となります。

ブレーキ中に駆動輪の不安定さを感じた場合には、このような"追いブリップ"で安定を取り戻すこともできます。これは一種の非常手段ですが、ラバーのない路面や雨天時に走行する場合など、ケースバイケースでこういう使い方もあるということを頭の片隅に入れておいても良いでしょう。

ブレーキまとめ
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レースをやる以上、誰もが一番になりたいのは当たり前のこと。そして、そのためには上手い人の真似をするのが最短距離なのは言うまでもありません。しかし、どんな技術にも基礎や基本が必要なのもこれまた事実であり、今回はそんな基礎をこれから習得する方に向けた記事となっております。

この記事を読まれた方の中には、「そんなの当たり前じゃん」という感想を持たれた方も多いかと思います。しかし、初心者ドライバーの方にとっては他車と一緒に走るだけでも大変な場合も多く、レース中にはこの"当たり前"をついつい忘れてしまうことがあります。

よくコーナリングは「止まる、曲がる、加速する」の3つに大別されますが、最初の"止まる"が確実に実行されない限り、"曲がる"と"加速する"は始めることすらできません。初心者の方は、まずはブレーキだけはミスをしないように心がけ、コーナリングへの準備をしっかりと整えられるようになってください。

今回は別の方法を示してみましたが、最初に書いた上級者からのアドバイスは、上達の近道を示してくれているとても親切でありがたいものでもあります。これをすぐに理解し実行できるようなセンスのある方は、あっという間にyashimaを追い抜いていかれることでしょう。

しかし、私のような平々凡々なおじさんドライバーの経験では、上手い人がやっていることを自分ができるようになるには、かなりの走行時間と経験(失敗)が必要になります。きっと、若い人はもっと短い時間で上達されるものと思いますが、あまり無理をするとクラッシュやスピンを頻発し、レースを楽しめなくなる原因にもなりかねません。

せっかく、サーキットへの移動もパーツ代もメンテナンス時間も必要もなく、クラッシュしても修理代や怪我に悩まされる必要のないレースシムを"遊ぶ"のですから、まずは自分のペースでレースを楽しむのが一番です。最初は無理をせずゆっくりと、楽しみながら適切なブレーキング技術を身につけていってください。

*ご質問等があれば、練習日やレース日のDiscordでお答えできます。また、直接お話するのが苦手な方は、コメントやツイッターでも大丈夫です。遠慮なくご相談ください。

posted by yashima at 22:55 | Comment(0) | 設定・セッティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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